地震に弱い構造
被害の集中した戸建て住宅
阪神・淡路大震災では多くの戸建て木造住宅が倒・損壊しました。それらの中には、新耐震基準で定める耐力壁の量が少なくなかったり、偏ったりしているものが多数ありました。
さらにそれ以外にも、被害の集中した戸建て住宅が数多くありました。それらは主に次のような建物形状や構造だったと報告されています。
■外観や間取りが複雑な形状
平面的にL字形、T字形、コの字形などの複雑形状や、立面的に2階と3階のバランスが悪いため、建物の一部に負荷が集中する。
■1階に比べて2階がせり出している形状
1階部を吹きさらしにする構造の店舗併用住宅や駐車場付き住宅、あるいは2階がオーバーハングしている構造のため、負荷が特定の柱に集中する
■耐力壁が少ない構造
1階に大きな開口部があったり、南面に異常に窓が多い、あるいは建物の角部に大きな窓や出窓があって、建物が変形したりねじれたりしやすい。
■大きな吹き抜けのある構造
大きな吹き抜けのため、柱や耐力壁が不連続構造になる
■屋根が重い構造
屋根に重い瓦や土がかぶっているもの、またタンクやソーラーシステムなどの重い設備が屋根に取り付けられているため、建物の重心が高くなるとともに、それらの重量に対する地震入力が大きくなる
日本の昔風木造住宅は、開放された空間が魅力です。陽射しと風通しをよくし、屋内から周りの景観を楽しむために、柱以外の部分はできるだけ少なくするような構造が好まれてきました。
ですが、残念ながら、これらの構造は地震には弱いとされています。したがって、今後これらの木造住宅で耐震性を上げようとすれば、日本建築の持つ魅力を削っていかざるを得ません。しかし、これに対して免震住宅なら耐震性と快適性が両立できます。