戸建て住宅へのレトロフィット免震
レトロフィット免震
免震でない既存の建物を免震化するのを「レトロフィット免震」といいます。レトロフィット免震は、その家に愛着を持っている人やあまりコストをかけずに免震化したい場合に非常に有効な方法です。
レトロフィット免震には、免震としての技術的な難しさはほとんどありません。しかし、地震応答計算や免震装置の設置場所を定めるために、その建設時の設計図などが必要です。
レトロフィットで最も問題になるのが、基礎工事や免震装置、配管などの設置工事を行う作業空間の確保です。もし敷地に余裕があるのなら、いったんその家を曳き屋作業で隣の敷地に移しておき、施工作業が終わった後、再び曳き屋で元に戻せば大丈夫です。
敷地に余裕が無い場合は、かなり難しいのですが、例えば木土台の下に鉄骨架台を組み、鉄骨架台と建物をいっしょにして1.5メートル程度持ち上げて、作業空間を確保します。
工期・コスト
いずれの場合も、工期は1ヶ月程度と考えられます。住人は、作業中も引越しすることなく、ほとんど普段どおりに家を使用できます。
コストは、一般に曳き屋代は1階の坪数あたり15万円程度で、例えば1階が20坪(延べ坪40坪)の場合、曳き屋代が約300万円となります。
レトロフィット免震の総費用がどのくらいになるかは、現時点ではまだそのような工事をする企業がないので明確ではありません。これが仮に400万円だとすれば、曳き屋代と合わせて700万円程度になります。
特に、その家の基礎がベタ基礎の場合は、そのまま免震住宅の基礎として使用できる可能性もあります。そうなると、工期もコストもかなり低減できるでしょう。既存住宅の耐震化が急がれている現在、レトロフィット免震は重要と考えられます。