軟弱地盤ほど地震の揺れは大きい
地盤の硬さ・軟らかさ
地盤の軟弱度によって地盤の揺れの大きさが異なってくるのはどうしてでしょうか。これについて次のように考えてみましょう。
震源で発生した地震波が地層の不連続面に到達すると、反射、屈折、透過などを起こして、波形が変化していきます。
特に硬い地盤から軟らかい地盤への不連続面では、硬い地盤と地表面の間、すなわち表層地盤の上下端で反射が繰り返されて、地震波の振幅が増加していきます。これを「地盤による地震波の増幅作用」といいます。
重要なことは、地盤の硬さによって増幅のされかたが違ってくるという点です。この増幅作用は、「地盤と地震波の共振現象」と「地盤のムチ振り現象」という2つの現象の複合効果によってもたらされ、これにより、軟弱地盤ほど大きな地震動を生み出し、建物の被害を大きくするのです。
全ての物体がそうであるように、地盤もその硬さに応じた固有周期を持っています。ただし地盤の場合、地盤の構成要素が複雑なため、単一の固有周期ではなくて、多くの周期の複合になっています。そのうち最も強い周期を「地盤の卓越周期」と呼びます。
一般に、洪積層地盤の卓越周期は0.2~0.3秒程度、沖積層が厚く積もった地盤は0.7秒以上の卓越周期をもっています。
洪積層は、およそ1万年前より古い時代に作られた硬い地層です。沖積層は、およそ1万年前から現在までの間に堆積された軟らかい地層です。したがって、軟弱地盤というのは、沖積層が厚く堆積した地盤のことを指しています。