共振による揺れを吸収するダンパー
ダンパー(減衰器または吸振器)
免震が地震との共振を避けるだけで充分なら、免震ゴムがあればいいのですが、それだけでは地震の加速度を小さくできても建物の水平方向に動く距離が非常に大きくなってしまい、免震ゴムが破断してしまうことがあります。
そこで免震建築では、バネの働きをする免震ゴムに加え、わずかに共振した地震エネルギーを吸収し、建物の動く距離を小さくする装置を併設する方法が用いられます。このようなエネルギー吸収装置をダンパー(減衰器または吸振器)といいます。
3つの方式
免震構法では、ダンパー機能を持たない免震ゴム(低減衰免震ゴム)とダンパーを組み合わせて設置する場合と、あらかじめダンパー機能を付与した免震ゴムだけを設置する場合とがあります。
前者では、低減衰免震ゴムとダンパーを建物と基礎の間に並列に設置します。一方、ダンパー(減衰)機能を併せ持つ免震ゴムには2種類あります。
ひとつは低減衰免震ゴムの中心部を円柱状にくり抜き、この部分に減衰性の高い鉛棒を封入した「鉛入り免震ゴム」です。もうひとつは、特殊な配合薬品を混合することによって、ゴム自体が高い減衰性を持つようにした「高減衰免震ゴム」です。
一般的に、コストをかけられる公共施設では「低減衰免震ゴム+ダンパー」を使用する場合が多いようです。コストを重視する場合は、高減衰免震ゴムか鉛入り免震ゴムとなります。現状は、日本でこの3つの方式がそれぞれ、3分の1ずつのシェアになっています。