マンション被害は築年数に比例するか
強度の違い
阪神・淡路大震災では、多数のマンション、オフィスビルが大きな被害を受けました。鉄筋コンクリート造りのマンションで被害が多かったのは、1階を駐車場や吹き抜けにし、柱だけで支えるピロティ式の建物でした。
予測できなかったのは、建物の中間層が倒壊したことです。特に5階から10階建てくらいのマンションに多かったのですが、階の上下はなんともないのに、ひとつの階だけが潰れていました。
阪神・淡路大震災で被害を受けたマンションは、大抵、建築年代に比例しています。ある調査で、1971年以前に建った第1世代マンションの無被害率は約40%、71~81年の第2世代の無被害率は約45%、81年からの第3世代の無被害率は約60%となりました。
71年は、68年の十勝沖地震を教訓に、鉄筋コンクリート造りのせん断補強規定が強化された年です。81年は、78年の宮城県沖地震を受けて耐震設計基準が大幅に見直され、いわゆる新耐震基準がマンションも制定されました。
木造家屋も同じですが、81年の新耐震基準以前の建物と以後の建物では、強度が相当間違っていることは明白です。
新耐震基準をクリアしていても
問題は2005年3月に発生した福岡県西方沖地震で、築年数の新耐震基準をクリアしているはずの中高層マンションでも被害が出た事です。
震度6弱の揺れを示した中心部の比較的新しいマンションで、各戸のドアがゆがんで開かなくなったり、廊下の壁が崩れて部屋の中が見えたりなどの被害が伝えられました。
新耐震基準をクリアした新しいマンションなのに、なぜそんな悲惨なことになったのでしょうか。(2)でそれを説明しましょう。