マンション被害は築年数に比例するか(2)
1次設計と2次設計
1981年の新耐震基準規定によって、鉄筋コンクリート造りのマンション安全性は格段に高められました。新耐震基準では安全のために2段階の構造設計をしています。1次設計、2次設計と呼ばれるものです。
第1次設計では、中規模地震に対して深刻な被害が出ないように想定しています。中規模地震とは、震度5強の地震で、この程度の地震に対しては、建物の構造に深刻な被害が出ず、軽い補修程度で住み続けられることを目標にして設計します。
第2次設計では、震度6程度を想定しています。この段階では、建物は壊れても一気に倒壊させず、建物内にいる人の命を守ることを最優先目標にしています。
福岡県西方沖地震でのマンション被害は、この第2次設計が機能した結果といえるでしょう。そして大きな地震に遭遇しつつも、人命が助かったのは良かったといえます。
しかし、人は地震があっても翌日からは住む場所を確保し日常生活を再開しなくてはいけません。住民達が、嘆き悲しみ、怒り狂うのも無理のないことです。
地震保険の整備を
では、第2次設計の基準を引き上げ、震度6でも大丈夫な、強固な建物にしたらいいのかというとそうでもなく、これではマンションの建設コストの問題が高くついてしまうのです。
ですから、対策としてはこんな被害が出たときに役立つ地震保険を整備することだと思われます。現在の地震保険は制約が多く、保険料が割高なのに、ここぞという時に役に立たないため、加入率が低迷しているようです。