2次災害を防ぐ免震
建物が頑丈であるほど被害が大きい
従来、建物の耐震の基本的な考え方は、どのような地震力にも耐えられる頑丈な建物を造るという、力には力という発想でした。地震との共振によって生じる大きな力にも耐えられる建物を造ろうというものでした。
ですが、阪神・淡路大震災のような大地震では建物が完全に無傷であることは困難です。さらに、建物を頑丈にすればするほど地震の2次災害が大きくなってしまうという矛盾を含んでいます。
免震について
これは、自動車事故での車体の頑丈さと乗っている人の安全性の関係に似ています。昔の車は車体が頑丈にできていて、少々のことでは壊れませんでした。ですが、その結果、車の損傷は小さいのに乗っていた人が亡くなる衝突事故が多発しました。
そこで現在の自動車は、衝突時に衝突箇所が比較的簡単に壊れるように設計されています。衝突のエネルギーを、それが搭乗者を傷つける前に、なるべく自動車の破壊で消費させようとするものです。これと同じ事が地震時の建物についても言えます。頑丈な耐震建築ほど2次災害を大きくしてしまいます。
そこで考え出されたのが「免震」です。建物が地震動と共振するのを避けることで、地震エネルギーが建物に加わるのを遮断します。それでも加わる小さな地震エネルギーは、ダンパーで減衰してしまいます。すなわち、激しい揺れを免れるから免震なのです。
阪神・淡路大震災では免震ビルには被害が少なく、屋内でも家具類の転倒や飛散もなく、テーブル上の物が倒れることもあまり無かったようです。このことからも、免震建築では地震の2次災害は、ほとんど起こらないと言えるでしょう。