1981年以前の木造住宅は
手抜き工事の危険性
そのまま放っておくと、危ないと思われる建物に共通するのは、1981年以前の木造住宅です。それは、新耐震基準が制定される以前の建物ということになります。
それから建物の中でも特に耐震性が深刻なのは、73年前後、オイルショックの時期に建てられたものです。当時は建築資材が大いに不足しており、セメント1袋、クギ一本を調達するのも難しかったそうです。
解体した古家から出た、折れ曲がったクギを大工さんが拾い集めていたほど、資材が無かったといいます。当然、建築資材の質を落として施工しなくてはいけません。耐震の基準もまだ低かったので、外からは見えにくい家の骨格部分で手抜きがなされている可能性が高く、非常に危険な状態だといえるでしょう。
新耐震基準をクリアすれば
95年の阪神・淡路大震災で被害を受けた住家は、全壊10万4906棟、半壊14万4274棟、一部破損26万3702棟と膨大な数にのぼります。
また、被災地域内で81年以前に建てられた家屋の実に90%が全壊、または半壊したというのは驚くべき事です。ですが、81年以降に建てられた家屋の倒壊は、それほどでもなかったようです。
あるグループが、そのような倒壊家屋の実態をもとにして、あるシミュレーションをしました。仮に被災地の住宅全てが81年の新耐震基準をクリアしているとしたら、5500人以上だった圧死者数は200~500人くらいですんだだろうというものです。
新耐震基準をクリアした住宅に住むようになれば、大地震で死ぬ確率が9割も減るというのはすごいことです。ですが、現在も全国で約1000万戸の住宅が新耐震基準をクリアできていないそうです。
81年以前に建てられた家屋に住んでいる方は、すぐにでも耐震診断を受け、必要な耐震補強をしたほうがいいでしょう。